リクルートのポッドキャスト「トレンドランナー」第一回テーマ【メンズコスメ】


リクルート初のポッドキャスト番組「トレンドランナー」が2020年1月からスタートしました。動画の次のトレンドは「耳」と言われています。限られた時間の有効活用のため、リクルートが立ち上げた新サービスです。
目次
リクルートのポッドキャスト「トレンドランナー」とは
【リクルート公式Podcast番組】リクルートで働くその道のプロが「仕事探し」や「学び方」「美容」や「食」といった様々なテーマの最新トレンドについて語る番組です。気になる最新トレンドについて、わかりやすく紐解いていきます。
そして、そのトレンドランナー、第一回のテーマは「メンズコスメ」
2020年の美容業界トレンドについて、その道のプロが解説していきます。
今回の講師はホットペッパーアカデミー研究員、田中公子(Kimiko Tanaka)さん
田中公子さんの経歴
2006年リクルート(現リクルートホールディングス)入社。
前職はコンサルタントとして企業の経営計画・再生事業に携わる。
ホットペッパービューティーの事業企画、KPI設計市場調査を経て、2012年より現職。美容サロン利用に関するカスタマー調査からの兆しを発信。
この記事の想定する読者像
- メンズコスメのトレンドをキーワードを中心に理解したい方
- メンズコスメや身だしなみについて積極的にチャレンジしようとしている方


2018年〜2019年、メンズコスメの大きな動き:種類とチャネルの拡大
シャネルからメンズのファンデーションが発売され、資生堂UNOからBBクリームが発売されるなど大きな転換点となりました。
コンビニの売り場にもメンズコスメが出現し、街を歩けばしっかりメイクをした男の子も見かけるようになりました。
また汗拭きシートなどの身だしなみグッズも増えてきています。
そしてコンビニやドラッグストア、百貨店などのお店も多様化しつつあります。
- 男性用○○、メンズ○○のような化粧品、グッズが増えた→種類の拡大
- 販売場所(お店、ネット、サブスク・・・)が広がった→チャネルの拡大
「種類×チャネル」が大きく拡大!
メンズコスメの使用状況、浸透度
- メンズコスメの成長率は1.7倍(10年間・男性皮膚用化粧品・経済産業省調べ)
- 20代の4割が化粧水を使用
- 全世代でも4人に一人が化粧水を使用
- 20代のファンデーション使用率は12%→身近な男性の10人に1人は「メイクをしている」
- 同じくアイブロウ(眉)製品、フェイスパウダー(粉)も同じぐらい(10人に1人)ぐらいの割合で利用している。
眉カットサロンでもメンズメニューが数年前から存在していますが、20代サラリーマンが営業途中で利用するなど、身だしなみ意識が向上しつつあります。
2つの世代別の意識向上
①10代、20代の美容意識が上がっている
- 10代後半から20代がいちばん美意識が高く、メンズコスメを使う層。
- 日傘男子、化粧ポーチ男子など、「○○男子」などの美容系ワードが増えてきている。
- 焼きたくない、美白
やはりメンズコスメの中心は若い層です。全世代の中でも特に美容意識が上がっていて、流行感度が高いため、「当たり前レベル」が格段に向上しています。
②サラリーマン世代の美容意識もまた向上
- 職場に女性が増えた(同僚、上司、など)
- 取引先、同年代、先輩、部下、マネジメント層、子育てママなど、様々な属性の女性が職場に増えてきている
- 女性が多い職場の身だしなみ意識は1.5倍高い
そしてサラリーマン世代もまた意識向上の主役となっています。女性の社会進出や働き方の多様化に伴い、様々なタイプの女性が身近に増えてきており、近くに女性がいるとやはり意識が上がってきています。
特に「恥ずかしいことは避けたい」という意味では、スメルハラスメント(不快なニオイ)問題も出てきており、自分では気づかない加齢臭対策なども需要が上がっています。


男性が商品を選ぶ時の傾向
男性は(女性と比較すると)合理的で論理性の高い性格の方が多いため
- 男性は「自分が使ってもいいかどうか」や「安心感」を基準に商品を選ぶ
- 「メンズ用」、「男性○○」、「洗顔」、「潤います」、「保湿」など、はっきりと機能がわかるもの
- それを使うと自分がどうなるのか(ベネフィット)が分かるもの
- 合理的にパッケージ等に説明されているもの
→一般男性(情報が少ない男性)にはそうじゃない商品は選びにくい
なぜなら、まだ「メンズコスメ」「美容」「身だしなみ」のステップを上がっている途中の男性が大半だから
2020年のメンズコスメはどうなる?
- 2018年〜2019年でメンズコスメは増えているとはいえ、やっぱり「これからのキーワード」
- 2020年の傾向として、さらに身だしなみ意識が高まる(全世代)
- 「プラスにみられたい」よりも「マイナスをゼロに持っていく」ニーズを叶える商品が2020年にヒットするのではないか?
具体的には
- BBクリーム
- オールインワン商品(これ一本!これだけあればいい!)
- コンシーラー(ファンデーションは顔全体でハードル高、コンシーラーは部分使いなのでハードル低)
コスメと並行してサービスも広がる
- メンズ脱毛(男性専用脱毛サロンも増えている)→ハーフパンツをはく若い世代がひざ下を中心にケア
- ヒゲ脱毛
まとめ:2020年のメンズコスメ(+サービス)はまだまだ広がる
メンズコスメは非常に面白いキーワードで、まだまだ広がる!
男性の成長や加齢にともなって、若い層からメンズコスメを使うと、これからの30代、40代は意識が高い比率が増える(さらに上世代も使い始める)
→日本全体が身だしなみ、ビューティ、コスメの流れが大きくなっていく
若い層から確かに大きくなりつつあるメンズコスメ、美容意識。まだ一般的には階段の1段目を登り始めた男性がほとんどでしょう。でも○年後、○○年後には世代問わず、ファンデーションでメイクをし、クレンジングで落とす習慣が当たり前になるかもしれません。もしかしたら早いか遅いかだけなのかも。そう考えると気軽に「出来ることから」チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
メンズコスメは私の中でも再注目キーワードです。今後も日々有益情報を発信していきますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

